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着物のよみがえり

 当店では、古いお着物の染め替えや、着物をコートにしたり、あまった生地でバッグや草履をつくったり・・・、あの手この手で大切なお着物のよみがえりを承っております

 夏がとても暑くなる前、思い出のあるお母様のお着物をお持ちになったお嬢様がいらっしゃいました。

 こちらのお着物はお母様がお父様との結納の際にお召しになってから、かれこれ30数年タンスの中で眠っていたという附下げです。
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 淡いピンク地でとても愛らしいお着物。
 でも、お尻のあたりを中心にあちらこちらにシミやカビがはびこってしまいました(涙)
 袖丈は長いめでとても華奢な娘時代のお母様を伺わせるスリムなサイズ。

 さて、まずは解いて洗ってきれいにしましょう~。
 「洗い張り」をします。
 洗い張りでは、解いて縫い目の筋を消して一枚の反物の状態に戻してきれいに洗う作業です。
 でも、それだけではシミやカビは無くなりません。
 ですので、反物の状態に戻したこのお着物を、染料に浸して染める「浸し染め」で染め替えをすることになりました。
 当店には豊富な色見本をご用意しています。
 お嬢様は、好きな色「柿色」を選ばれました。
 実はこれ、なかなかセンスの良いご選択でした。
 そしてお嬢様のサイズを採寸して、仕立て直して、この通り。
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 シミやカビは殆ど目立ちません。
 濃いピンク色の柄の部分はほんのりと残って、それはそれでよい感じです。

 さて、こんな「よみがえり」に料金はいったいお幾らかかったのでしょう・・・!?

 こちらの着物は附下げですので、小紋などの着物より「洗い張り」や「お仕立て」の料金が高くなるのですが・・・
 当店でのこちらの附下げのよみがえり料金は次のとおりです。
 附下げの洗い張り料金 14,700円  
 京染め無地浸染料金 15,750円+八掛けも同じ色に染めて5,250円 =21,000円
 もう一度、附下げに仕立てるのに38,500円 
 今回の附下げは、解いて、洗って、染めて、仕立てて、74,200円です。
 
 ※もしこれが小紋でしたら、解いて洗って14,700円、染めて(八掛も染めて)21,000円、仕立て(胴裏は既存のもの使用)して28,000円で、合計63,700円です。 

 その他、着物のお手入れ料金はこちらから

 しかし、実は・・・・
 このお着物、浸し染めをしましたら、ハプニングが発生してしまいました。
 実は濃いピンクの柄の部分のところどころには菊菱文様の金加工が施されていました。
 その金箔の状態が良くなくて剥がれかかっていたため、浸し染めでその殆どがパラパラと剥がれてなくなってしまったのです。
 悲しい・・・
 でも、仕方ありません。
 えいやー!と金加工のし直しです。
 そのような加工もすべて承っております。
 今回の金加工は、もともとあった全ての部分をやり直すことになってしまいましたので、少々費用がかかり、50,000円でした。
   (このような加工が必要となる場合は、あらかじめ別途お見積りさせて頂きます)
 これは少し痛かった。。。

 でも、こうして手をかけて時間をかけて、思い出の着物はこの秋に、秋らしい柿色の着物によみがえり再デビューを果たすこととなりました。

 先日お手元にお届けしました。
 これから、いっぱい着てお出かけになって下さるとのこと。
 そのうち、その着姿を拝見できたらと思っています。


 タンスの中にあきらめて眠らせてしまっている着物や白生地等がありましたら、ぜひご相談ください。
 お見積りは無料です。
 あのお着物が、長い眠りから覚める日を待っているかもしれませんよ 
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by someichie | 2008-10-21 18:12 | 着物のお手入れ&加工